[著者:秋田禎信/イラスト:草河遊也/富士見ファンタジア文庫]★
懐かしの魔術士オーフェン。アザリーとの因縁、牙の塔との確執、ボルカン&ドーチンとの腐れ縁、マジクとの師弟の縁、クリーオウとの出逢い、オーフェンがこれから繋いでゆく幾つかの縁。その始まり。
ここだけの事件を眺めてみると、牙の塔の実力者であるチャイルドマンはあんなで、『天魔の魔女』ことアザリーも最後はこんなで、割と後腐れなく。もしかしたら最初はこれ1冊で終わっても構わないって気持ちで描かれていたのかなぁと。何となくだけど(でもアザリーって確か後々再登場するんだっけ?)。
逆にクリーオウやマジクとの当てのない旅立ちで締めている辺りは、「続きを描きたい!」って気持ちの表れなのかも? そういやこの時のオーフェンって、アザリーとの因縁には一応決着つけてるわけだから、目的らしい目的は無さそうだよねぇ。手の掛かる二人を連れ立って、オーフェンは何処へ向かうのか。