SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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ほうかご百物語2

[著者:峰守ひろかず/イラスト:京極しん/電撃文庫]★

 短編集っぽい構成ながら、秋祭りから大晦日まで地味に季節は経過している。今後の展開を見越しての布石みたいなもんはちらほら見受けられるんだけど、今の所どれもこれもあまり目立って動く気配は無し。

 主に“真一がイタチさんの絵を描くと彼女が消えてしまう”という点。時々二人の会話中で話題に上ってるし、話を大きく揺らすにはここを突っつくのが一番良いかと思うんだけど。まあお互い別れる気は微塵も無さそうなので、決定的な切っ掛けでも生まれなければ、当分真一はイタチさんを描かないだろうな。

 と、言うわけで。物語の質的な後退はしていないが、かと言って前進もしておらず。学校に妖怪出た所で危機的状況に陥る事も無く、お気楽のほほんな基本を外れることも無く。要は白塚真一の如く「イタチさん可愛いよイタチさん」と舐める様な視線と好意的感情でピュア可愛いイタチさんを愛でる事が出来ればそれで良し。あとは赫音がもっと絡んでくれねーかなぁ。

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