SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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花園のエミリー 鉄球姫エミリー第三幕

[著者:八薙玉造/イラスト:瀬之本久史/スーパーダッシュ文庫]★★

 前巻までは護りのエミリー。今回は一転して攻めのエミリー。これまで防護、逃亡、死守、など受け身な言葉を並べる事しか出来ない状況に置かれていたけれど、ようやくエミリー自ら積極的に打って出る態勢が整ったぞ! という強い攻めの意志が感じられた。

 しかしさすがに一直線で敵本拠=ジョゼフの懐へ突入って行動には度肝を抜かれたわ。まあエミリーらしいと言っちゃ凄くらしい潔さだし、彼女の事だから無策なようで攻め時と引き際は計算ずくで動いていたと思うし。グレンにとっては気の毒な程危険な賭けだったろうけど、結果良ければ全て良し……かな?

 次いでガスパールとの再会、王位継承権返上の宣誓式、敵国ヴェルンスト王国の襲撃。と目まぐるしく進行し、敵国襲撃が切っ掛けでラゲーネン側に結束力が生まれ、良い雰囲気のまま次巻へ続く……と思ってたら最後の最後に巨大爆弾が! こりゃ次は今まで以上に凄まじく荒れるぞー(主にエミリーの感情が)。

既刊感想:第一幕第二幕