SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

ナルキッソス

[著者:片岡とも/イラスト:ごとP・いくたたかのん/MF文庫J]

 同名ゲームのノベライズ。ゲーム未プレイな為、原作シナリオのどの辺を描いているかは分からなかったんだけど……これは先にゲームをやっておくべきだったか? 小説の場合だと、優がセツミを連れ出して逃避行を遂げる前段階の溜め――二人の触れ合いが圧倒的に足りないせいか、どの角度から見ても優が“犯罪を重ねるイタイ奴”としか映らなかったんだよなぁ。

 この逃避が優自身の為であっても、セツミの為であっても、逃げようと思い至るまでの動機とか決意みたいなもんがやっぱり弱い気がする。もしそういう部分が強調されていたならば、どんな罪を犯してでも「絶対セツミと一緒に逃げ続ける!」という覚悟や決意などが、しっかり見る事が出来たんじゃないかなと。

 多分ゲームだと、優とセツミの積み重ねも丁寧に描かれてるんじゃないかな? と思うのだけど……このまま本来の魅力を得られず終いなのも勿体無いので、とりあえずゲームの方もプレイしてみるかな〜。