[著者:藤原祐/イラスト:椋本夏夜/電撃文庫]★★
悔しくて歯噛みするような、どうしようもない弱さや無力感を抱える景介って奴は、もしかしたらこの物語における『人間』という存在の象徴なのかも知れない。……と、考えてみると、ラストに依紗子が心中で呟いていたような“化け物にはない人間であるからこその性癖”も、人間である景介の奥底に内包されてたりするのかなぁ? 今は無力の正常者でも、何かの切っ掛けで理性が失われれば或いは景介も……まあその辺はまだ憶測の域だけど。
そういや今回終盤の戦いの中にあった、枯葉と吉乃との意思疎通は、やっぱり枯葉が抱いたイメージなんだろうかねぇ? こういうのを見せられてしまうと、どうしても吉乃の事を諦め切れんよな〜。
既刊感想:1
アカイロ/ロマンス(2)
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藤原祐 アスキー・メディアワークス 2008年12月