[著者:葉村哲/イラスト:七草/MF文庫J]★
あとがきの冒頭を見て、「ホントにそれだけの事だったのかよ!」と思わずツッコミ入れたくなってしまったわ。ただ、この空虚で後に何も残らない様は咲希の心そのものを示しているのかなぁと。そういう意味では、“シロのみに心を許し”“シロ以外に心を傾けようとしない”という咲希の本質をこれ以上ないくらいに巧く表現した物語なのかも。
主人公の二人以外で、蝶々や赤い狼やヴェルザンディなどは今後も物語に絡んで来そうだけど、やっぱり前巻の手応えと同様に全然詳細を語ってくれないんで、咲希とシロとの相関関係が掴み辛いんだよねぇ(この辺も咲希の心として表現してるんだろうか……)。次はもっと深い所も見せて欲しいな。
既刊感想:I
この広い世界にふたりぼっち(2)
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葉村哲 メディアファクトリー 2008年12月