[著者:貴子潤一郎/イラスト:ともぞ/富士見書房 富士見ファンタジア文庫]★★★
奇しくも一千年前のレイニーと全く同じ道を薫が辿る事になるとは……。盟主の牙を受けても血を飲み使徒となる事を頑なに拒絶し、想像を絶する苦痛に耐えながら一縷の希望を求めて先に進もうとする薫の姿ってのは、これまでのレイニーの生き様そのものだよなぁと。まるで“レディ・キィの剣”で在り続けたレイニーの意志をそのまま薫が引き継いだかのような雰囲気で、特に絶望の真っ只中で二人が初めて繋がる事が出来た時にそういうのを強く意識させられて、凄く感じ入ってしまったなぁ。
現時点で見通し明るくなるような要素は殆ど無いんだけど、願わくば薫が望むように、レイニーが役割を遂げた上で全ての幕を下ろして欲しいな。
既刊感想:1、2
煉獄のエスクード1、2、3、ARCHIVES
灼熱のエスクード(3)
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貴子潤一郎 富士見書房 2008年12月