[著者:清水マリコ/イラスト:田倉トヲル/MF文庫J]★★
途中までは「何がどうなってんだ?」な玲夫の気持ちと同調させながら、主に脱子の存在とゆずるとの関係性の謎をあてもなくふらふら〜っと追っている様な感じだったかな? その辺りは気になる引っ掛かりを追うよりも、玲夫と脱子のにやにやどきどきな触れ合いの方に目が行ってたんだけど、ゆずるの表面上のイメージとは違う一面が暴かれた時に一気に謎を追う方へ引き戻されてた。この物語の中で、特にこの“転調”シーンが一番印象的だった。
ゆずるの罪に関しては、玲夫の予想通り蓉との幼い恋愛感情の縺れが原因かと思ってたら、そこから更に一捻り。ずっと伏せられていた脱子の存在理由の真相へ繋げてゆく描き方が実に良かったなぁ。
Hurtless/hurtful
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清水マリコ メディアファクトリー 2009年02月