SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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鍵開けキリエと封緘師 小箱は開くのを待っている

[著者:池田朝佳/イラスト:さんば挿/富士見ファンタジア文庫]★

 キリエは囚われの美女の檻の鍵を開ける事は叶わなかったけれど、自分自身の心の鍵を開ける事が出来たのだろう……とか最後にうまい事言って締めて欲しかったような気も。“鍵を開ける”という一言も、よくよく考えてみれば捉え方によってその意味合いは色々違って来るだろうなぁと。単純に扉を開けるだとか宝箱を開けるだとかをイメージしていたのだけど、キリエの鍵開け技能の本質ってのは、そこら辺とは違う所にあるのかも知れない。まあ、今回の顛末だけでは何とも言えないとこだけど。大統領や封緘術の事がもっと明確に見えて来ないとね。