[著者:松山剛/イラスト:パセリ/電撃文庫]★★★
- 作者: 松山剛,パセリ
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2013/04/10
- メディア: 文庫
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氷河期が訪れた世界。生き残った人間達は冷凍睡 眠装置『白雪姫(スノウホワイト)』の中で、いつ 終わるか知れない氷河期が去るのを待ち続ける事に なります。冷凍睡眠状態の人間達と白雪姫の正常稼 動を管理する為、かつて共に過ごした記憶を持つロ ボット達が地下深くで村を作り、自分達の“ご主人 様”がいつか目覚めるのを夢見て百年以上の時を生 き続けています。そんなロボット達の物語です。 白雪姫の機能を劣化損傷から防ぐ為に、ロボット 達の部品を体内から抜き取って捧げている、と知っ た時点で無理が生じているのは明白でした。不具合 のあるロボットも目立つ形で描かれていましたし、 予想は出来ていても破綻の瞬間が来た時は胸が詰ま る思いでした。ただ、アマリリスの発案や決断が無 かったら、更に悲惨な結末を辿っていただろうかと 思うと、少しだけ救われた気持ちになれました。 最後の最後まで無事に生き残れるかどうかも分か らなかったので、この結末に至って本当に本当に良 かったです。アマリリスの過去の記憶が現実のもの になった瞬間、彼女の歌が確かに響いていました。