[著者:左京潤/イラスト:戌角柾/富士見ファンタジア文庫]★★
勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。4 (富士見ファンタジア文庫)
- 作者: 左京潤,戌角柾
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2012/10/20
- メディア: 文庫
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ラウルが今まで時々頭に浮かべてたか口に出して たか、ともかくその存在だけは確認出来ていた妹の ミュリ登場。前巻ラストで何の前触れも無くラウル の前に現れたんですよね。純粋に兄が勇者になった と信じて疑わないミュリに、さあどうやって事実を 告げようか? とラウルがとにかく悩みに悩んで迷 いに迷って踏み出せずに躊躇いまくってます。 これ、最初は煮え切らないラウルに「さっさと言 っちまえよこのヘタレが!」とか思ってたのですが、 ラウルとミュリの過去が次々に語られるに連れて、 そうも言えなくなってしまいました。勇者になれな かった理不尽な事情はあったとしても、これだけ故 郷の人達に期待され、妹のミュリには尊敬と羨望の 眼差しを向けられたら、そりゃ簡単には告げられな いなと思わされました。ラウルには無い強さを持っ ている、フィノやアイリが背中を押してくれた事に 感謝ですね。ラウルは良き同僚に恵まれてますよ。 あと、ちょっと気になってるのが魔人に成りすま して犯罪に手を染める人間の存在。最低のクズは魔 人ではなく、同じ人間の中に居るって事でしょうか。 純粋な魔人より、卑劣な人間の悪意の方がラウルや フィノに向けられそうな嫌な感じもしますね。 既刊感想:1、2、3