- 作者: 藤原祐,椋本夏夜
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2014/01/10
- メディア: 文庫
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水奈の所属しているグループは、魔法の国の女王 を決める戦争で誰も犠牲者が出ないような展開を望 んでいる。一方で早良坂人魚が頂点に立つグループ は、人魚を女王にする為ならどんな手段でもを問わ ない戦い方をしている。この決して相容れる事のな い両陣営の対立がより明確に描かれていました。 今回戦った相手に水奈が「私達の仲間になろう」 と告げても、人魚の為に身を捧げる以外の選択肢は 無いと切り捨ててしまう。人魚の傘下の魔女達は皆 こんな風なんですかね? 異常な狂信者と揶揄され るのも大袈裟ではないんだなと思わされました。 人魚自身が水奈の前に姿を現して、絶望的な魔女 の力を見せ付けた事が、今後の戦いの激化を示唆し ているようにも感じられました。かつて蓮を含めた 三人で、家族同然の親密な付き合いをしていたとは 到底考えられないですよ。ただ、冷徹で無慈悲な力 を示した後で、水奈や栞に見せた表情は一体何だっ たのか? 以前の優しさが残っているのか、気紛れ の温情か。彼女の心の内はまだ何も見えません。 既刊感想:1