[著者:長谷部雄平/イラスト:ビョルチ/富士見ファンタジア文庫]★★

ジャッジメント/ブラッド2 鉄血の航路 (ファンタジア文庫)
- 作者: 長谷部雄平,ビョルチ
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2018/04/20
- メディア: 文庫
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吸血鬼の在り方の是非を問う内容で、前巻の変え るか変えないか、保守か革新か、のテーマに近いも のがありました。今回は“吸血鬼らしさ”を保つか 棄てるか、言い換えると弱点を備えてこその存在を 取るか、それとも既存の存在価値を消去して完璧を 求めるか。吸血鬼に対して能力的な部分や弱点も含 めて強固なイメージがあるからか、そこに是非を投 げ込むような展開はとても興味深いものでした。 ヴィクトリアの「それ取っ払ったら吸血鬼じゃな い」の言い分ももっともだし、一方でヒルデガルド の進化を求める在り方も分かる気もするし。激しい 主張のせめぎ合いで、ヴィクトリアの強い信念の方 に軍配が上がったような、そんな感じでしたね。 既刊感想:1