SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

探偵はもう、死んでいる。

[著者:二語十/イラスト:うみぼうず/MF文庫J]★★

第15回MF文庫Jライトノベル新人賞『最優秀賞』受賞作
 「お客様の中に、探偵の方はいらっしゃいませんか?」の問い掛けから始まる物語。

名探偵と助手
 シエスタがその場に居合わせた事、君彦がその名探偵の隣に居合わせた事、二人がその現場に居合わせた事……など、色々な状況に対して「これは偶然か? 必然か?」考えさせられる。そして、確信を持って「これはね、全て必然だよ」と突き付けられる。そんな印象でした。

『シエスタの遺産』と『SPES』
 『SPES』に関してはまだまだ分からなことが多い。シエスタの遺産が“そういう意味”で、『SPES』を倒して欲しいと遺言を残す程だから、相当深い因縁がありそうですが……。渚の中の心臓についても、まだ伏せられている秘密がありそうな感じでしたね。

意志は死なず
 シエスタの死の詳細、その時の事件は後々語られる事になるのかどうか。限定的な顕現は今回限り、二度は無い、と念押ししてましたが、多分またありますよね? 本当に最後の最後の切り札的な扱いでもいいので、まだそんな状況があって欲しい。