[著者:こまつれい/イラスト:しぐれうい/講談社ラノベ文庫]★★★
第8回講談社ラノベ文庫新人賞『大賞』受賞作
結論から言うと『百合』でした。ただ、自動人形の中に男子の人格が芽生えた設定だったので、道中で女の子同士のいちゃいちゃが楽しめるわけではない。本当に百合を自覚できるのは、この物語を最後まで辿った後、かな?ボーイ・ミーツ・ガール
女性型自動人形(精神は男の子)と生身の女の子の出逢いだから、そう見えてしまうの当然なわけですね。そりゃ「これが百合……なのか?」ってなりますよ。それでも、急速に親密になって行く過程の描写は凄く良かったです。どんでん返し
それまで見えていたものが一気に引っ繰り返される。見事としか言いようが無い。してやられました。浅田ユヅキの視点で「彼の人格はどうなるのか?」の興味で引っ張られてしまうから、これはどうやっても気付けませんね。本当の姿
エピローグで少しだけ垣間見れる。しかしセブンスがこれだけの事をやってのけるって、元々生みだしたのは朝霧キョウコなのだから、魔術師や人形師としての才能は凄まじいものがあるなと、改めて思い知らされました。101メートル離れた恋
posted with ヨメレバ
こまつ れい/しぐれうい 講談社 2019年12月02日