[著者:斉藤すず/イラスト:ryuga./電撃の新文芸]★★★
十五億円相当の“仲介役”
多分、自分だったら氷雨とは違う意味で直視出来ない。震える。扱えない。まあ、そもそも“氷雨だからこそ”の依頼だったわけで、彼はTOWAの金銭的価値など、付き合う上で重視して考えはしないかな。
人間と機械の関係
どれだけ人間と酷似していようとも、むしろ人間に限りなく近付く程に倫理的問題が立ち塞がってしまう。現実よりずっと進歩した未来、そうであっても容易く払拭出来ない根深いもの、と実感させられる。
遠い未来で逢いましょう
何百年後かは分からないけど。当然その時には生きていないけど。遠い遠い先の未来で、いずれ実現しそうな夢とか映像とか風景とか、そんな魅力が目一杯盛り込まれている愛に溢れる物語でした。
斉藤 すず/ryuga. KADOKAWA 2019年08月17日