[著者:手代木正太郎/イラスト:Nagu/ガガガ文庫]★★
どっぷり共依存でもいいのに
羽汰と凪。本当は互いに必要とし合っている筈なのに、どちらも自身の過小評価のせいで、逆にこれまでより距離が広がってしまう。自虐や人見知り、あとは会話で向き合おうとしないで、勝手に自己完結して決め込んでしまう辺り、悪い方に影響して出てしまってるなって感じでした。終盤で二人の話になるまで、ずっとこの空気感だったんですよね。居たたまれない、やり切れない、もどかしい。何も手を出せずにそんな気持ちばかりを抱いていました。この解釈が合っているかは分からないけれど
結局、羽汰に憑いた『虫』はそのまま? なのかな? 解かれた様子は多分見られなかった筈。きっとそれはまだ羽汰には必要なモノで、今は邪魔で鬱陶しいと思っていても、そうは思わなくなった頃に、自然と離れて行くモノなのかも知れませんね。
むしめづる姫宮さん(3)
posted with ヨメレバ
手代木 正太郎/Nagu 小学館 2020年09月18日