SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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バケモノたちが嘯く頃に ~バケモノ姫の家庭教師~

[著者:竜騎士07/イラスト:はましま薫夫/電撃文庫]★★

バケモノ同士の出逢い
 初めて出逢った直後に、この茉莉花の常軌を逸した猟奇的な状況を見せられたら、そりゃ常人は速攻で逃げ出したくもなる。これは後々、主人公の磊一が茉莉花に寄り添い接する事により、本来の彼女の『本質』が見えて来るわけですが。確かに異常者=『バケモノ』であるには違いない。けれども、最初のグロテスク描写から抱いていた印象とは、大分違っていました。そう言う『仕掛け』も面白さに繋がっています。

同類だからこその適役
 磊一は、『バケモノ』がこの世で平穏に生きて行く方法を教え、間違えないよう正しい方向へ導く役割。読んで行く内に、「成る程、そう言う事だったのか」と、色々理解出来るようになって行く。この『気付き』へ向けての導き方も良い感じでしたね。