SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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魔女と猟犬

[著者:カミツキレイニー/イラスト:LAM/ガガガ文庫]★★★

序章に過ぎなかったエピソード
 『猟犬』の生い立ちや現状の存在は確認出来た。では『魔女』の存在と行方は? これがなかなか物語の表舞台に正体を現してくれなくて、しばらくは『姿なき脅威』みたいな雰囲気がありました。

 テレサリサが『本物の魔女』か、それとも謀略の犠牲となった『悲劇の王妃』か。魔女である予感は抱きつつも、どちらに転ぶかは本当に分かりませんでした。この辺りの興味の引き方も巧いですよね。

 そして、終盤の畳み掛けるような怒涛の展開は圧巻の一言。正直この結末は、最初の頃からは想像も出来ませんでした。凄いですね……なんかもう色んな感情交じりで深い溜息が漏れてしまいました。