[著者:わるいおとこ/イラスト:raken/ファミ通文庫]
最初に物申したい。『ゲームの中に転移した世界』だとか、主人公がそのゲームのトッププレイヤーで、攻略法を熟知している状態である事など。これら前回で非常に重要視して語られていた事が、今回“ほとんど触れられていない”のは如何なものか。
これ、ちゃんと説明描写無いと、主人公エルヒンの素性が『そう言うものだ』と把握し難いし、途中で表示される『数値』も意味分からんものになりませんか? 前巻読んでりゃそりゃ理解出来ているでしょうけど、やっぱり物語の大切な部分を担っていると思うので、しっかり描くべきではないかなあ。
ただ、上記の不満を抜きにして、戦記ファンタジーものとして見れば、とても面白いんですよ。エルヒンの『ゲーム知識』を用いた戦略で、どこまで思い通りに進めて行けるか。また、根幹の問題として、ゲームを模したこの世界は一体何なのか? まだまだこの先で気になる事は多く続きも楽しみです。
既刊感想:I
俺だけレベルが上がる世界で悪徳領主になっていたII(2)
posted with ヨメレバ
わるいおとこ/raken KADOKAWA 2021年05月28日頃