SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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千歳くんはラムネ瓶のなか5

[著者:裕夢/イラスト:raemz/ガガガ文庫]

 これまでに描かれて来た、朔と各ヒロインとの交流は大体ひと通り済んだ所で、そこから先へ歩みを進めて行こう、的な意気込みが感じられました。

 「停滞していた方が居心地は良いけれど、それじゃあ俺もみんなも何も変わって行けないし、前に進んでも行けない」みたいな、朔の心の内に込められた『決意』って言うんでしょうかね。そう言ったものが、とても強く感じられるような展開でした。

 今回のメインヒロインは夕湖。彼女の決心が、朔の心を突き動かした事は間違いない。ラスト付近で「どう見せてくれるかなあ」と、かなりドキドキしながら眺めていました。これが、ひとつの回答、ひとつの結末、ひとつの区切り、となるのでしょうかね。朔と仲間達の関係、変わって行ってしまうのかどうか、続きの展開が非常に気になる所です。

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