[著者:カミツキレイニー/イラスト:LAM/ガガガ文庫]
守れなかった亡き主・バドの意志を遺言として受け取って、ロロは生きて行く。それは『魔女を残らず俺の元へ連れて来い』と言うもの。ただ、成し遂げた先でどうなるかは、ロロにも誰にも分からない。王女デリリウムの生還に繋がるかも知れないし、キャンパスフェロー復興に繋がるのかも知れない。
物語を追っていると、ロロって自らの意思で生きているのではなく、主の遺言に生かされているような……言い換えると『縛られている』ようにも見える。本当は死を求めているのでは? と、テレサリサがロロの行動から感じ取っていたのを見ても、ああ、そう言う事なのかなあと思わされました。
いや、しかし、今回のこの幕切れ。ロロ……。テレサリサが付いている限りは何とかなりそうですが。でも、次の展開ってどうなんのかな? とにかくどうあっても、進むにはロロの身の為にテレサリサが動くしかないような……楽しみなんですが覗くのが怖いような、ちょっと先が見通せないですね。
既刊感想:1