SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件5

[著者:佐伯さん/イラスト:はねこと/GA文庫]

 もう「いちゃいちゃしてるなあ」以外の言葉が出て来ませんでしたよ。全編余すことなく周と真昼の幸せ絶頂の激甘な雰囲気を見せ付けられて、一体他に何を言えばいいんだろう? と考えた結果、他に余計に言う事も無いなと結論に至りました。

 でも、なんかこう、慌てず急がずマイペースにって感覚が、周と真昼らしいなあと思いましたね。何か特別な事が起こっているわけではないけれど、付き合って二人一緒に居られることが“もう既に特別”みたいな。そう言う空気感を、ごく自然に醸し出してくれる辺りが本当に堪らないんですよね。

 そんな中で、特に印象的に映ったのは、周の『変化』を強調して描いているなと思わされた点。学科でも、外出先でも、二人きりの時でも、帰省先でも、周に『これまでとは違う』良さみたいなものが随所で感じられて、その描写も際立っていました。

 それもこれも全部、真昼の事を大切に想っているからこそ。彼女と堂々と並び立つ為に、彼女と一緒に幸せを築きたくて、内面も外見も変えようとして、その姿勢が実を結んでくれたんじゃないかなと。

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