[著者:高村資本/イラスト:あるみっく/電撃文庫]
主人公は双子の好意をどちらか選べず、どっちつかずで優柔不断をまき散らすヘタレ野郎。双子ヒロイン妹の方は、異様に嫉妬深くて異様に独占欲が強くて、頭が良いので計算高くあざとい。今回登場のギャル女子は、一方的に要望押し付けた上、こちらの話を聞こうとせず好き勝手に振舞う自己中女。
……良心は双子姉の琉実だけか? いや、彼女も彼女で面倒臭い性質ではあるんですが、今回に限っては他者と比較して割とまとだったと言うか、言動や感情にイラっと来る事はほとんど無かったので。
上記で触れた奴ら、純と那織と慈衣菜の事ですけど。愚痴った通り、やけに苛立ちを覚えたり、下手すりゃ時に嫌悪感すら抱いていました。単純に、個人的な登場人物に対しての『好き嫌い』なんだと思いますこれは。特に那織は、一人称の彼女視点で負の感情を垂れ流してるもんだから、聞かされるこっちは堪ったもんじゃなかったです。
本当に、物語の面白さとは別の問題なので、もう嫌いなのはどうしようもないかなと。慈衣菜に関してだけは、後々で好感触に上向く『素顔』が見られたので、印象も良い方へ変わってくれましたが。
純と那織はダメですね。この先ドロドロの泥沼三角関係展開は回避出来そうもないので、余計に琉実を贔屓してしまいそうです。純がハッキリ答え出してくれたら印象も変わるんですけどねー。優柔不断を“自覚している”所だけは見直しましたが、双子の板挟み状態で全く身動き取れないから無理かな。
既刊感想:1
高村 資本/あるみっく KADOKAWA 2021年08月06日