SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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処刑少女の生きる道 ―そして、彼女は甦る―

[著者:佐藤真登/イラスト:ニリツ/GA文庫]

 第11回GA文庫大賞『大賞』受賞作。

 召喚された異世界人は危険な異能力を持っているから、もれなく処刑してしまおう。と、意向を示す教会の代表格として、異世界人の処刑に存在意義を示すように身を委ねる主人公メノウ。

 そんな彼女が出逢った異世界人・アカリは、殺しても死なない=一瞬で時が巻き戻る異能を示す。メノウはアカリを殺す為、アカリはそうとは知らずメノウを慕い、奇妙な二人旅は続いて行く。

 初っ端から、結構謎や伏線をちりばめているなあ、って印象でした。ただ、把握出来ない事が多くて理解しにくい事はなく、最初に明かす所と、伏せる所のバランスが絶妙で良い感じでした。

 何故、異世界人が召喚されるのか? 確か秘めた異能の利用だったかな? まだ詳しくは語られていない気もします。色々な身分からの思惑や意図など、見えない糸で複雑に絡んでいそうです。
 
 あとはアカリ自身の事でしょうかね。メノウやモモと関わった事があるらしき記憶の断片。突如浮かび上がった“別のアカリ”の存在。

 思ってる以上に、アカリとメノウとの因縁は深そうですが、メノウ自身は気付いてなさそうですよね。現状、最も気になっている所です。