SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

生きてさえいれば

[著者:小坂流加/カバーイラスト:白身魚/文芸社文庫NEO]

 ごくあたりまえの日常が、明日も変わりなく続くとは限らない。


 だから……、


 大切な人に大切なことを告げたいと思ったり、

 しばらく会えていない大事な相手に会いたいと思ったら、

 「面倒臭い」とか「その気にならない」とか先延ばしにはせず、  


 “思い立ったその瞬間から、即実行する” 



 そんな、強烈なメッセージ的なものに心を射抜かれたような気持ちでした。

 終盤まで“何かが起こる予兆”をあまり感じさせない展開だったので、余計に深く印象に残るようなものだったのかなと、そんな風に思わされました。


 現実で自分に対して思い当たる所もあるんですよね。

 「最近連絡取ってないな」とか。

 「何かしら理由つけて会うの先延ばししてるな」とか。

 「言いたい事を言いたい時に言えてないな」だとか。

 もしかしたら、そう言う状況を見つめ直すきっかけになったのかも知れません。