[著者:冬野夜空/カバーイラスト:雨壱絵穹/スターツ出版文庫]
読みながら、しばらく続いていた妙な“違和感”。
それは、透が咲葵へ向ける視線と、咲葵が回想で透へ向ける視線が、食い違って見えた事が原因で。
同じはずなのに、それぞれ全く別の人を見ているような感覚、だったかな?
「何だろうなあ?」って、ずーっと首を捻りながら考えてたんですね。
その辺りの疑問は、後半の種明かしでハッキリと分かりました。
ちょっと現実離れした、とても不思議な現象、なのでしょうかね。
『咲葵の身に何故それが起こったのか?』
結局の所、明確にはされていませんでした。
ただ、個人的に「こうであったならいいな」と思った事ですが……、
咲葵が透の事を想う“気持ちの強さ”が、現実を変える超常的な力になってくれたのかなと。