SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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極振り拒否して手探りスタート! 特化しないヒーラー、仲間と別れて旅に出る2

[著者:刻一/イラスト:MIYA*KI/ドラゴンノベルス]

 ただひたすらに、ルークひとりで迷宮都市探索を黙々とこなしてゆく。今回、ストーリー上の進展はほとんどなかったと言っていいのかも。

 でも、「迷宮探索にのめり込んでるなあ」って強く感じられる内容でもありました。ルークひとりでルーク視点で語っているので、彼の経験をそのまま追体験しているような、そんな印象を抱きました。

 ルーク自身の能力や迷宮の内外での事で、何か気になる事や疑問があれば、とにかく納得出来るまでとことん突き詰めるみたいな行動だったでしょうかね。『試行錯誤』『実践』『検証』を繰り返し繰り返し続けて、ルークが手にしたい『真理』に近付いて行く。言ってしまえば非常に地味で淡々とした作業ながら、読みながら思わず彼に同調してしまうような部分もありました。

 能力の数値化が存在しない状況なので、特にルークの身体能力の成長に関しては手探り感が強い。そんな曖昧さも、この物語の良さであり持ち味なのかなと思いました。

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