SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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その門番、最強につき ~追放された防御力9999の戦士、王都の門番として無双する~

[著者:友橋かめつ/イラスト:へいろー/Mノベルス]

 敵からの攻撃を全て受けるターゲットの役割を忠実にこなしてたいのに、「ただぼーっと突っ立ってるだけだ」と一方的にパーティから追放された主人公ジーク。ギルドの紹介で『王都の門番』として衛兵の任務に就く中で、史上最強の盾としての能力の真価を存分に発揮して行く、追放ざま系なお話。

 ジークの能力特性を一言で表すなら『防御は最大の攻撃』でしょうかね。ただし、1対1の闘いだと圧倒的優位に立てるものの、1対多数の状況では防御一辺倒になり攻撃手段がなくて不利に陥る可能性もある。なので、ジークの存在が最大限に活きる状況ってのは、“役割分担が明確なパーティ内での連携時”なんですよね。

 そう言う状況を幾度か作って、最大効率でジークの見せ場を作っている。自分を守る為ではなく、仲間が攻撃し易いような状況を作ると同時に、完璧に守る為に戦う。強さを自覚して誰かの為に力を振るう、そんな所が凄くいいなと思わせてくれる存在でした。