[著者:鬱沢色素/イラスト:pupps/Kラノベブックス]
魔王(女性)に育てられ溺愛され、魔王配下の四天王(全員女性)からは過酷過ぎる修行を受ける主人公ブラッド=ブリス。四天王に「無能!」と口汚く罵られたもんでブチギレて家出。それが魔王にバレたら困る四天王達はブラッドを呼び戻そうと動き出す。
実はめちゃくちゃ強いけど、強さを自覚してない系主人公のお話。「俺なんか大した事ないよ」と無自覚に規格外の力を振るいながら、周囲を何度も驚かせるような展開です。もっとも、徐々に「俺って本当は強かったのか」と気付いてくれるので、無自覚さもあまり露骨な嫌味にはなりませんでした。
あと、ギルド職員達や冒険者達からありがちな疑惑や嫉妬を向けられる事も一切なく、「出来た人達だなあ」なんて思いながら居心地よく眺めていられましたね。
結局、ブリスは魔王と四天王のお姉さま達とは無事出会う事なくやり過ごせましたが、今後はどうなるでしょうか。教団なる第三勢力や、ブリスの内に潜む『危険な衝動』の謎についても気になる所です。