SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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空ノ鐘の響く惑星で5

[著者:渡瀬草一郎/イラスト:岩崎美奈子/電撃文庫]

 カシナート司教の思惑通りに事が運び始めている状況。フォルナム神殿の権利を剥奪してウーィタ神殿の支配下に置き、タートムと結託する事でアルセイフを侵略し、大国ラトロアに対抗する勢力を得る事、だと言う大筋は見えてきたように思いました。

 もっとも、カシナートが大事を起こすに至った動機や切っ掛けみたいなものは、今の所ハッキリとは見えていない。カシナート自身についてはまだまだ謎の多い存在ですが、フェリオが劣勢に立たされながらも食い下がっていれば、いずれ見通せない心の奥底も見えて来るようになるのかも知れません。

 カシナートに侵略されたフォルナム神殿。タートムに攻め入られたアルセイフ。度重なる危機的状況下に置かれる中、決して諦めない心を持つフェリオがどう打開して行くか。大きな山場を迎えつつある展開で、盛り上がりに期待が高まります。

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