SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん5

[著者:燦々SUN/イラスト: ももこ/角川スニーカー文庫]

 4巻ラストから引っ張られていた、政近とマーシャの幼年期の関係について。これに関しては、思っていたよりも変にこじれたり後に引きずる事はなかったですね。マーシャの方が『過去の思い出』として割り切っているみたいで、妹のアーリャに遠慮している所もあるのでしょうけど、政近に対しての思いは一歩身を引いているように見えました。

 正直、個人的にはマーシャ絡みな話が今回のメインイベントだと思い込んでいたので、その辺りは描写も結構あっさり目でちょっと予想外な展開だったかも知れません。

 で、今回のメインイベントは学園祭内でのアーリャと有希のクイズ対決。ただの対決ではなく、次期生徒会選挙戦に大きく影響を及ぼすようなイベントです。アーリャの決意と覚悟、政近と有希の水面下でのピリピリした駆け引き、相棒としてのアーリャと政近の絆の深め合いなど。

 生徒会選挙戦が絡むと、それまでの激甘ラブコメムードが一気に引き締まった雰囲気になるんですけど、これはこれでまた違った見応えも多くて良いものです。

既刊感想:4.5