［著者：ロケット商会／イラスト：めふぃすと／電撃の新文芸］
死罪よりも重い刑罰があって、それが『勇者刑』って「え？ なにそれ」ってまず興味を引かれる。だって『勇者』なのに『刑罰』ですよ？ なんか凄く面白そうじゃないですか？
内容的には、不死身の肉体で永久的に『魔王現象』なるモノと常に最前線で戦い続けなければならない、と言うもの。そんな規格外の刑に処されるだけあって、登場人物達も主人公のザイロを筆頭にクセが強過ぎで読んでいてとても楽しい。
やってる事は相当に主に精選的にハードなんですけど、どこか活き活きとしてるんですよね。「もうどうにでもなれや」と精神が振り切れてる部分もあるんでしょうが、重刑に処されているはずの奴らがめちゃくちゃに充実してる所がまた良いんですよねえ。
一方で、まだ謎とされている要素も色々と存在していて、『勇者刑』を課している裏側の人物や、『魔王現象』の実態、それにかつてザイロを陥れた相手など、先の展開が楽しみで気になる事も多いです。
