SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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公務員、中田忍の悪徳3

[著者:立川浦々/イラスト:楝蛙/ガガガ文庫]

 とにかく衝撃が走ったのがラストの展開。中田がここまでアリエルの特殊性を隠しまくっていた努力の成果は、割と実っていたように思えていたんですよね。要するに、彼が絶対的信頼を寄せている数人以外の外部には、完璧に情報漏洩は遮断出来ていただろう……と。

 でも、このラストの状況によって、中田の努力をあざ笑うかのように根底から覆されてしまった気持ちになりました。詳細は次に持ち越しでまだハッキリ分かっていないんですが、無理矢理良い方に捉えるなら『アリエルの実態が明らかになるかも知れない』で、悪い方は当然『中田がアリエルを匿っていた事が公にバレる』となる。

 正直、アリエルの正体についてはそろそろ知りたいと言えば知りたい所なんですけど、一方で中田のこれまでの努力の崩壊を見たくはないしなあ。一体どうなるんだろうか……?

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