[著者:美紅/イラスト:桑島黎音/富士見ファンタジア文庫]
ただのチートを遥かに超える、言わば……スーパーグレートデリシャスエクセレントウルトラワンダフルスペシャルチート、みたいな。あるとあらゆる事が主人公・優夜に対して『完璧過ぎる程に都合の良い』物語で、その勢いがあまりに潔くて、良い意味でただただ思いっ切り笑うしかなかったです。
読みながら「凄いなあ、面白いなあ」と何度も言わされてしまった原因は、多分チートにまみれて優夜が一挙に強くなる過程が『もの凄く気持ち良かったから』なのかなあ、と思ったりもしました。
謙虚で低姿勢で自分に自信が無い優夜に同調しながら、心身ともに強くなって行く姿を追い掛けるのが、めちゃくちゃ心地いいんですよねえ。強くなっても決して調子に乗らずに驕らない、優夜の人柄の良さも惹かれる要因だったのかなと思います。