SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

さくら荘のペットな彼女10.5

[著者:鴨志田一/イラスト:溝口ケージ/電撃文庫]

 シリーズラストの短編集。主に『面倒臭いと自覚している女』こと栞奈のエピソード二編。ひとつは空太達の修学旅行の際に美咲に強制連行された時の裏話、もうひとつは高校三年に進級してから伊織と付き合うに至るまでの話。

 特に興味深かったのは後者の方で、本編では空太が高校卒業した直後に一気に四年経っていたので、その間のエピソードはこれが“初出し”と言う事になるわけですね。それは後に続く『まだ夢の途中』にも共通する事で、省略された四年間がほんの一部だけでも見られた事は凄く嬉しかったです。

 当時現役の栞奈、伊織、優子、さくら荘を後にした空太やましろの“その後”の話は、誰もが前を向いていて、たとえ壁が立ちはだかっても楽しそうに充実した姿を見せてくれている。皆がとてもキラキラと輝いていました。