［著者：大黒尚人／原案・監修：賀東招二／イラスト：四季童子／富士見ファンタジア文庫］
こうして味方の誰も彼も、何もかもが絶望的な状態に陥ってしまうと、どうしてもその先に起死回生の復活劇的な心躍る展開を期待せずにはいられない。
とは言え、どうなったらそんな奇跡が起こり得るのか、みたいな状況ではありますけどね。達哉と菊乃、アデリーナ、そして新生ＤＯＭＳの面々、バラバラに散らばった彼らの結集を再び見る事が果たして出来るのか？
今回の途中までは、多分どれもこれも悪い方向へ転がる歯止めが利かない感じで。しかし前作からの悪夢を引きずる巨大ＡＳ『ベヒモス』を見事に退けた辺りから、離れていても徐々に波及するようにそれぞれが好転し始めたような、そんな手応えがえられた気がしました。
達哉が戦闘で命を奪う事に対する苦しい葛藤を浮かべているのは心配でしたが、とりあえずアデリーナを失った事への絶望が消え去って、久々にホッとできる安心感が得られました。
