[著者:三上延/イラスト:越島はぐ/メディアワークス文庫]
大輔が栞子さんと付き合って結婚して将来を共にすると言う事は、本にまつわる謎解きの依頼にずっと付き合って行かなければならない、と言う事なのか? いや、大輔なら栞子さんの共同作業でむしろ望む所なのかも知れませんけどね。
栞子さんが受け継ぐ『本にまつわる謎解き』としての血、そして『どんな手段を用いてでも欲しい本を手にしよう』と求める血と、それぞれの根源みたいものが今回の話の中で大分把握出来たのかなって感じでした。
それを積極的に表に出すべきか、みたいな所で多分栞子さんは悩んだり迷ったりしてるのかなあと思ったりも。今回の大輔の身に起こった事のように、大惨事すれすれな事態を招いてしまうと、さすがの栞子さんも依頼を受けるにためらいが生じてしまったりするのかどうか。
なんにせよ、二人の交際が平穏な状態で進む為には、やはり智恵子の暗躍の意図を掴んで、どんな形であっても一度きっぱりとケリをつけなければならないのか。