SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

ウィザーズ・ブレインIII 光使いの詩

[著者:三枝零一/イラスト:純珪一/電撃文庫]

 新たな主役、新たな舞台、新たなエピソード。シティ・マサチューセッツでの、双剣の魔法士ディーと光使いのセラのボーイ・ミーツ・ガール展開なお話。

 ディーは実験体の人造魔法士で政府の監視付き、セラは母が政府に反逆する立場の光使いのスパイと言う特殊な環境。で、二人が運命的にな偶然の出会いに導かれて、支え合うように運命を共にする事になる、と言った具合の内容です。

 これまでの主役達と同様に、それぞれが置かれている立場から、どうしても辛い選択を強いられてしまう所は結構痛みが伴うものがありましたね。

 言ってしまえば体内に異物を受け入れていて、それを自然の摂理に逆らって強制作動させているようなもんなので、爆弾を抱えながら生きていると言っても過言ではなくて。そうまでして、それぞれが大切な何かを抱えて生き抜かなければならない。

 過酷な現実、過酷な環境が強調される中、本当に救われる道は果たして存在するのか? 決して皆が無事では済まされない状況で、つい色々と考えさせられてしまします。

既刊感想:II

とらドラ!3

[著者:竹宮ゆゆこ/イラスト:ヤス/電撃文庫]

 実に面倒臭いですね。本当は何が一体面倒臭いのか? と考えてみると、結局よく分からないまま感情の制御を見失っているのが一番面倒臭い所だったのかも知れません。

 大河自身は何が心をざわつかせてくるのか掴めてなくて、そんな心境で竜児にごちゃごちゃ言われるもんだから、余計に気持ちの逃げ場を失って追い詰められてしまう。

 竜児は竜児で、亜美が原因できつく当たられてるのかと思ってるのに大河が煮え切らないもんだから、感情の向け方に戸惑い迷ってしまう。

 地獄のような面倒臭い状況をこれでもかと引きずりまくって進んで行った今回、果たして“落としどころ”は見つかるのかどうか? ポイントはその辺りだったでしょうかね。

 まあ大河のそれは間違いなく『嫉妬』だと思うんですけど、今はどの類の感情なのか分かってない状況が面倒臭いながらも面白い所なのかなと。

既刊感想:

薬屋のひとりごと5

[著者:日向夏/イラスト:しのとうこ/ヒーロー文庫]

 猫猫が後宮を離れて、薬屋と娼館の方へ戻っての生活になっての新展開っぽい内容でした。まあ距離は置いても任氏は積極的に猫猫と関わろうとするので、離れたくても逃れられないって様子でしたかね。

 話がどこに向かっているかを考えながら触れてみた所、ちょっと今回はあっちこっちに話が振られていて、加えて猫猫に明確な目的があるわけではない為、行く先は定まっていないのかなと言う印象もありました。ただ、ラスト付近で任氏の欲望が爆発寸前なシーンがあり、猫猫とそう言う展開になるのかも、みたいな雰囲気はありましたね。

 あと、相関関係はやっぱりどんどん複雑化してるなあって感じがしました。特に血縁関係の部分はハッキリ示してない描き方なので、余計把握し難い部分もあったりで……うーん、この辺はとりあえずあまり気にせず読み進めて行くべきなんでしょうかね。

既刊感想:

魔術士オーフェンはぐれ旅 新装版4

[著者:秋田禎信/イラスト:草河遊也/TOブックス]

・我が遺志を伝えよ魔王(富士見ファンタジア文庫版 第7巻)

 キムラック教会総本山へ向かう途中の出来事。タイトルにある『魔王の遺志』とやらは、正直分かったような分からなかったような……? 断片的と言うか、多分意図的にハッキリとは語らない濁した表現を用いていたように思いました。

 目を引く形で常に表に出て来るのが、ドラゴン種族とキムラック教会と魔術師同盟との関係性で、今回は単なる敵対関係だけに留まらない根深い様子が描かれていたかなあ、なんて感じたりもしました。

・我が聖都を濡らせ血涙(富士見ファンタジア文庫版 第8巻)

 今更ながら、主要登場人物中でクリーオウが色んな意味で最強なのでは? フェンリルのレキを連れているとは言え、ちょくちょく『あくまで令嬢な一般人』である事を忘れてしまう大胆不敵で危なっかしい超積極行動力。何故かクリーオウって「まあ無事に済むだろう」みたいな絶対的安心感があるんですよね。

 それはさておきキムラック総本山侵入編。オーフェンの目的? アザリーの目的? キムラック内部の詳細? 途中で挟まれる男女の会話? 何ひとつとして明確には分かりませんでした。謎が多くて少々もやもやが募る展開。スッキリ払拭出来るかどうかは次巻次第と言った所。

既刊感想:

追放したくせに、もう遅いです! 捨てられた幼女薬師、実は最強でした

[著者:佐藤三/イラスト:雀葵蘭/ベリーズファンタジー]

 「幼女イジメとか勘弁してくれ……」とか「幼女にもっと優しい展開になってくれよ……」とか思いながら読んでました。この話、なんか幼女に恨みでもあるかの如く、主人公幼女エリーに対して妙に風当たりが強くないですか?

 追放された後もずーっと散々苦労しっ放しだったし、支えになるはずのイケメン騎士は裏目に出る事ばっかりやってて頭弱めだったし、エリーを追放したゴミクズ野郎はなかなか『ざまぁ』されずにのさばってたし、国王は無能だし、事あるごとに理不尽にイジメられてばっかりだし、どうにもイライラしながらストレス溜まる展開で疲れました。

 最後の方では少しずつながらエリーの立場が好転するので、それまでは我慢しながら追う事になります。追放からのチート覚醒でざまぁなスカッと展開を期待すると、ちょっともやもやが残ってしまうかも知れません。