SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

継母の連れ子が元カノだった7 もう少しだけこのままで

[著者:紙城境介/イラスト:たかやKi/角川スニーカー文庫]

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 ようやく、本当に、今度こそ! 水斗と結女の間に合った過去の後悔と未練の“わだかまりの壁”が取っ払われ、長らくもやもやした雰囲気も随分消え去ってくれて、結女が生徒会活動を始めた事に合わせた新キャラ投入で、まさに心機一転の新展開って感じでした。

 『きょうだい関係』と『恋愛感情』と『互いに好きな気持ち』の混ざり合いは、いずれ水斗と結女に難しい選択を強いる要因になるのかも知れません。でも、未練たらたらで過去の関係を引きずっていた時よりは、心の整理が付いたのかなあと言った印象でした。

 二人とも、相手の事が『好きだ』と自分に言い聞かせるように自覚しているので、今度は決して切れない世間的な『きょうだい関係』と、どう折り合いを付けて行くのかが大きな問題になって行きそう。個人的には、あまり重くて二人が精神的に苦しむような展開にはなって欲しくない思いはありますが……じっくりと行方を見守ってみたいです。

既刊感想:

継母の連れ子が元カノだった6 あのとき言えなかった六つのこと

[著者:紙城境介/イラスト:たかやKi/角川スニーカー文庫]

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 過去の『恋人関係』を切り捨てたはずなのに未練がましく引きずり続け、現在の『きょうだい関係』を受け入れたはずなのにもやもやした“違和感”を抱き続けている。今回は主に水斗の側の『面倒臭いターン』だったような印象でした。

 傍から見ても、「で、結局どうしたいんだ?」の問い掛けが明確に浮かび上がる様子だったので、当の水斗自身はなおさら自問自答の繰り返しだったでしょうね。

 何か盛り上がりそうなイベントが起こる度に、水斗も結女もなかなか難儀な心理状況に陥ってる気もするんですが、それでも悩んで葛藤して少しずつ好転している手応えを感じる内容でした。

 特に文化祭後夜祭の二人の会話の様子や雰囲気に触れて、ようやくもやもやの長いトンネルを抜けて、現状を受け入れ互いに深い部分を理解し合えたような、そう言った印象を受けました。今度こそ、過去を抱え現在を受け入れ、停滞した今より前向きに踏み出せる事を願いたいです。

既刊感想:

継母の連れ子が元カノだった5 あなたはこの世にただ一人

[著者:紙城境介/イラスト:たかやKi/角川スニーカー文庫]

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 冒頭から「前巻の終盤の“あの行為”は一体何だったんだよ!」って思わず叫んでしまいました。いや、ホントに一体何なんだよもう……。この件に関しては、完全に結女の方がダメでしたね。

 水斗の前ではどうしても素直になれない、探るように自分を誤魔化して仕掛けて逃げて後悔して身悶える、みたいな『悪い癖』がもろに出ちゃってました。見てるこっちは、ただただ「めんどくせえ」ってそりゃなりますよ。

 一度は水斗に振られたいさなが絡んでいた事も結女の情緒不安定さの一因で、ずっと面倒臭さが出ていたので。もう半ば「仕方ないなあ」と諦め呆れながら眺めてました。

 今回の本題は、そのいさなの方です。こっちも水斗に対して未練たらたらっぽい感じだったので、こりゃ大分こじれるかなあと言う不安な展開続きでした。でも、警戒していたよりはそうでもなかったかな? どうやらいさなの『本質』を結構誤解していたみたいで、その辺りの事を今回の件で詳しく知れたのは良かったなと思いました。

既刊感想:

継母の連れ子が元カノだった4 ファースト・キスが布告する

[著者:紙城境介/イラスト:たかやKi/角川スニーカー文庫]

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 『恋人同士』だった過去を振り切ろうとしながら、家族となった『きょうだい関係』を「何とか成立させよう」と自分に無理矢理言い聞かせている。今回は、特にその辺りの結女視点での感情の揺れ動きが際立っているように感じました。

 どうやっても過去は振り切れないし、その影響が現状の煮え切らない関係にもろに出てしまっている。もやもやの極限状態に近い雰囲気を味わった気分でした。

 元々感情表現の薄い水斗を責めるわけにもいかないし、気持ちが追い詰められ気味な結女を見てもどかしく感じるしかないし……いや、読んでいて精神的になかなかしんどい展開でしたね。

 そんな雰囲気だったので、とりあえず最後にはホッとした気持ちになれて良かったです。二人にとっては『仕切り直し』と言う感じで、色々と心に溜まったもやもやも解消出来たようで、次は今よりスッキリした気持ちで見られそうかな?(今度はラストのいさなの振り切れぶりがちと不安要素ですが……)。

既刊感想:

時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん4.5 Summer Stories

[著者:燦々SUN/イラスト: ももこ/角川スニーカー文庫]

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 前巻での夏休み生徒会合宿イベント以外で、一冊では収まり切らなかった夏休みに起こったイベントあれやこれやをまとめた短編集。

 読み飛ばしても問題なく前巻(4巻)から次巻(5巻)読み進められるけれど、読んでおけば各登場人物の事を“より良く知った上で”先へ進める、そんな位置付けの今回のエピソード達です。

 本編ではあまり取り上げられる事の無かった人達の表情が色々見られたのが、個人的には結構な収穫だったかなあと言う手応え。これから本編メインで絡むかどうかは、ちょっと微妙な所から話を選択している辺りが良いですよねえ。

 印象に残っているものを挙げると、乃々亜、政近と有希の父・恭太郎、沙也加(の趣味)、統也と茅咲の馴れ初め、など。本編ではなかなか見られそうにない内容だったので、どれも興味深く面白いものばかりでした。

既刊感想: