[著者:舞阪洸/イラスト:うなじ/富士見ファンタジア文庫]★
タイトルと物語の内容から推察するに、香月が刀で駿が鞘って事なんだろうけど、なんか両者の役割関係が全く始まらないまま見せ場なく終わっちまったなぁ。せめて狗牙絶ち衆の合同訓練に赴く前に、駿が遊眞の修行の成果を見せて香月の刀を飲み込んだ謎を明かすべく、狗牙の孫か曾孫ともう一度対峙する展開があって欲しかったんだけど……日本国内での狗牙の生息数自体あまり多くないのか?
その辺の実体も含め、狗牙の存在やそれを討伐する役割を担う狗牙絶ち衆について、それに何故駿が香月の刀を飲み込んでしまったのか、など提示された謎が何一つ明かされないままこんな形で終わったもんで、ちょっと欲求不満が募ってしまったな。
舞阪洸 富士見書房 2008年05月