勇者のセガレ2

[著者:和ヶ原聡司/イラスト:029/電撃文庫]★★

勇者のセガレ2 (電撃文庫)

勇者のセガレ2 (電撃文庫)

 異世界転移してからがスタートではなくて、異世
界転移するのが康雄のゴール地点みたいな。実際に
は異世界行った先でも(話が続けば)事は更に続く
見込みなので、当面の目標みたいな感じですけど。
 しかしこちら側に持ち込まれた事情にしても、異
世界アンテ・ランデの現状にしても、未だに状況整
理が付いてない印象なんですよね。酷く取っ散らか
っていて、何を何処からどんな風にして手を出した
らいいのか分からないような。しかも康雄もハリー
ヤにあっさり異世界渡航を否定されて、それが説得
力のある意見なもんだから、何を指標に頑張ればい
いのか迷路にハマっちゃって気の毒でしたね。見え
難いものが明確になって来れば良いのですけど。


既刊感想:

キラプリおじさんと幼女先輩2

[著者:岩沢藍/イラスト:Mika Pikazo電撃文庫]★★

キラプリおじさんと幼女先輩(2) (電撃文庫)

キラプリおじさんと幼女先輩(2) (電撃文庫)

 ゲーセンで、女児向けゲームの筐体にへばり付い
て、周りも見えずに熱中して必死にプレイしている
男子高校生を見掛けたらどう思います? って話な
んですけど……やっぱり「好きなものは好きなんだ
から周囲の視線なんてどうだっていいし俺には関係
ねえよ」の姿勢を貫ける翔吾の事を羨ましく思いま
す。何か前巻でも同じ事言ってた気もしますが。
 作中での『キラプリ』のゲームには正直あんまり
興味を引かれないんですけど、これを今自分が時間
を忘れてどハマりしてしまっているモノに置き換え
てみると、案外しっくり来るのかも知れません。
 あとロリコン容疑な翔吾ですが、まあ千鶴や芹菜
側から慕う分には微笑まくて良い感じなのかな?

既刊感想:

迷宮料理人ナギの冒険2 ~消えた13区と新たなるレシピ~

[著者:ゆうきりん/イラスト:TAKTO/電撃文庫]★★

 中盤過ぎる位までは、ダンジョン内の魔獣が主な
食材だとあまり意識しないようにすれば、飯テロな
展開。終盤は飯テロも介入出来ない程のグロ注意な
展開。雰囲気の落差に凄まじいものがありました。
 想定外で想像以上の鬱展開に、ちょっとどう反応
すればいいのやら呆然となってしまいました。この
世界のダンジョン探索は決して容易くも甘いもので
も無いんですけど、それにしても容赦ないですね。
 実力者のヤァギでさえ相手にならないのに、戦え
ないナギが太刀打ち出来るとはとても思えないんで
すけど、料理の特殊能力が効果を発揮する機会はあ
るんでしょうか? 希望を持ち続けたい所ですが、
こう圧倒的な絶望を見せ付けられてしまうと……。

既刊感想:

数字で救う! 弱小国家 電卓で戦争する方法を求めよ。ただし敵は剣と火薬で武装しているものとする。

[著者:長田信織/イラスト:紅緒/電撃文庫]★★

 読んでいる最中で、数学計算に特にとっつき難い
印象は抱きませんでした。むしろ多少複雑になりそ
うな部分では理解し易いような描写を心掛け、物語
の盛り上げに充分貢献するようしっかり考えて盛り
込まれていると感じられました。特に『囚人のジレ
ンマ』の要素は図解含めてとても面白かったです。
 感情的な部分では、正否はともかく割と感情論や
現場主義推しのウィスカー侯爵辺りに同調したくな
ったりも。要は数学だけでそんなに計算通り事が運
ぶものか? と言う疑問です。もっとも、それをナ
オキが充分心得ているのはよく分かるし、決して依
存による過信も奢りもなく、その上で自信を持って
知識を振るっているから説得力があるんですよね。

霊感少女は箱の中2

[著者:甲田学人/イラスト:ふゆの春秋電撃文庫]★★

 最後に友達の為を思っての感情を吐露してめだて
しめでたし……とは行かないのがなかなか嫌らしい
所ですね。一人交霊術を行ったせいで『憑依』され
てしまった人格の謎をどう解くかが見物でしたが、
実はその前提がそもそも違っていて、外から乗っ取
られたのではなく偶発的に自らの内で形成されたっ
て感じでしたかね。鬱積していた願望が表層化して
別人格が生まれてしまったような。語られた後に成
る程と納得しつつ頷いてましたが、茜の漏らした本
音はなかなかにエグいもので、でも彼女の積み重ね
を見た後だと何となく分かるような気もしました。
 『柩』について更に踏み込んだ内容で、今後所有
権争いでも起こりそうな雰囲気ですがどうなるか。

既刊感想: