ななめカンナヅマ

[著者:木村航/イラスト:ふうりん/エンターブレイン ファミ通文庫]★★

ななめカンナヅマ (ファミ通文庫)

ななめカンナヅマ (ファミ通文庫)

 居心地が良い場所ならそこにずっと留まりたくな
るけれど、何かの拍子で一度その“心地良さ”に微
かな違和感を覚えた時、そのちょっとした綻びを追
究するか、それとも無かった事にして心地良さに身
を委ねるか……そういうのを考えさせられるお話。
 表向きはコミカルかつ軽快(七芽の性格も影響し
てるのだろうけど)に見えて、中身は意外と奥深く、
十和依の本心や閉じた世界の成り立ちの事が絡む終
盤はかなり惹き込まれてた。タウロやポーシャには
人生を左右する大事であっても、七芽にとって実は
多数の経験の内のひとつに過ぎないのだろうなぁ。