SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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稲荷山誠造 明日は晴れか

[著者:香住泰/ディスカヴァー・トゥエンティワン]

稲荷山誠造 明日は晴れか (本のサナギ賞受賞作)

稲荷山誠造 明日は晴れか (本のサナギ賞受賞作)

  • 作者:香住泰
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
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 絶縁状態の娘が行方不明と知らされたおじいちゃん、その言づてを持ってきた孫と一緒に手掛かり不足なまま個人的に調査に乗り出す事に。

 とにかくこの70歳越えのジジイこと稲荷山誠造、行動力と思考力と決断力が年齢離れしていてやんちゃが過ぎる。

 強引な無茶をやっては結構派手に何度も暴行受けたりして、「おいおい大丈夫かよ」って心配しながら追っていましたが、大体がそう言った行動から自ら活路をこじ開けてしまっている所が凄いなと感じさせられました。

 『年寄りもその気になって奮い立てばまだまだ行けるんや!』みたいな、誠造からの叱咤激励と言うか、そんなメッセージが込められていたのかもなあ、とか思ったりも。

 あと、誠造と触れ合いながら“ヘナチョコ”だった孫の翔が頼もしく変わって行く姿とか、最後に上手くまとまってくれてほっこり一息とか、良い感じでしたね。