SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

追放されるたびにスキルを手に入れた俺が、100の異世界で2周目無双1

[著者:日之浦拓/イラスト:GreeN/HJ文庫]

 神は何故、エドにこのような試練を与えているのでしょう? 根本的な疑問です。きっとエド自身、答えの出ない問い掛けを、数え切れないほど繰り返して来たに違いない。100の異世界を巡って『100回追放された』今でも、未だに答えはもらえてないっぽい。そうなると、もう神の意思なんて考えるだけ無駄って所に収まってしまうわけで。

 案外「もうどうでもいいや」って開き直りが、異世界巡回を継続して来れた要因なのかも知れませんね。おそらくエドの中に「元の世界に帰りたい」という気持ちが失われない限り、“追放されるのが目的”な『異世界巡回』は続いて浮くのでしょう。

 大真面目に物語に向き合って言うなら、完結まで100巻必要って事になるんでしょうか? ちょっと真剣に考えてしまいました。ネタが尽きない限りは……ってとこでしょうか。エドにとって、次は確実に“一周目とは違う状況”で挑む事になるわけですが、まずどんな世界で以前どのように関わったのかが気になる所です。


最低ランクの冒険者、勇者少女を育てる1 ~俺って数合わせのおっさんじゃなかったか?~

[著者:農民ヤズー/イラスト:桑島黎音/HJ文庫]

 異世界ダンジョンと繋がってしまった地球の日本にて。三十歳過ぎの低ランク冒険者おっさんが、上級ランク駆け出し冒険者な女子高生達の教員となって面倒を見るお話。

 ちなみに、主人公の伊上は“能ある鷹は爪を隠す系ぶっきらぼうおじさん”でした。ただし“表向きは”です。まあ本心を理解されないような態度をあえて取っているので、瑞樹達からは理不尽に厳しいひねくれものに見られても仕方ないのかなと。

 なんでここまで教え子たちと距離を置くのかな? と思う場面も多いんですが、その理由は徐々に分かって来ます。そうすると、伊上の瑞樹達に対する『本心』もようやく見え始めて来る。なんて言うか、どうしようもなく不器用なおっさんって事でしょうかね。

 伊上の教えは、厳しさの中にも分かりにくいながら大きな気遣いが込められている。それは冒険者としての心構えをしっかり持って成長して欲しいから。つまりあらゆる意味で「強くなって欲しい」、と期待しているわけですね。伊上がそう言った“優しさ”をもらした時に、ついついニヤリとさせられたりもしました。


勇者になれなかった三馬鹿トリオは、今日も男飯を拵える。

[著者:くろぬか/イラスト:TAPI岡/Mノベルス]

 一方的に王族から異世界召喚させられ、『無能』と判明したら一方的かつ強制的に“用なし”と追放される。いやあ、あまりに理不尽過ぎて言葉になりませんでしたよ。

 怒りが沸き上がる前に茫然としてしまって。いきなり初っ端から、異世界人に対してここまでの仕打ちってあまり見た事ない気がします。その点で強烈な出来事として頭に刻み込まれたのは、果たして良かったのか悪かったのか。

 しかしながら、気落ちして沈んで暗くなって負の感情にまみれる……みたいな雰囲気にはならないのがこの物語の面白い所で。主人公トリオの北山、西田、東の、「絶対にじめじめした陰気な雰囲気にはさせんぞ!」みたいな“超絶ポジティブ思考”が、強制的にでも明るい気分にさせてくれる。おかげで序盤の憤りなんぞ知らない内に吹っ飛んでました。

 三人とも性格は異なれど、前向きで困難に怯まず正義感が強くて豪快な所はとてもよく似ている。そんな彼らが繰り広げる、異世界を生き抜く為のサバイバル(ちょっと飯テロもあるよ)生活。やっぱり豪快で明るい雰囲気が絶えない様子が印象的で、凄く良かったですよね。


役立たずと言われ勇者パーティを追放された俺、最強スキル《弱点看破》が覚醒しました1 追放者たちの寄せ集めから始まる「楽しい敗者復活物語」

[著者:迅空也/イラスト:福きつね/HJ文庫]

 勇者、魔王、神、世界、それぞれから『役立たず』と追放された人たちの寄せ集め再出発物語。実は『追放者がいなくなって初めて気付くありがたみ』みたいな、お約束的の超有能主人公一行です。

 内容としては、個人的にはちょこちょこ『日本からの異世界転生』要素が絡んでるのが気になってる所なんですけど。実際に「ウィッシュの“匂わせ”は結局何なんだよ」って感じなんですが、無関係ではないでしょう。

 物語に大きく影響する要素なのかは、現状微妙な所でちょっと判断に困ってます。まあその辺の真相はともかく、ノアとの関係は良い感じに進展して行って欲しいですね(ウィッシュがクソ鈍感野郎な所は問題ですけど)。


英雄と賢者の転生婚1 ~かつての好敵手と婚約して最強夫婦になりました~

[著者:藤木わしろ/イラスト:へいろー/HJ文庫]

 千年前に敵対関係だった『英雄』(主人公)と『賢者』(ヒロイン)が、千年経った今、転生して夫婦関係(のようなもの)になって人目を気にせずいちゃいちゃしまくりなお話。この説明で大体合ってるはず。

 読んでいて楽しいのは、間違いなくレイドとエルリアの堂々としたいちゃいちゃぶりです。が、決してそれでけではない見所も多い。中でも千年前の二人の因縁が絡んだ出来事や、不可解な歴史の隠ぺいやねじ曲げなどは、「どういう事だろう?」って疑問点も頭に浮かび、大いに興味を引かれる所でした。

 あとは二人を転生させた“根本的な原因”や、かつて世界が殲滅させたはずの“異形の存在”の出現など、現状全く存在感が浮かばない『第三勢力らしき影の介入』は非常に気になる所でした。レイドとエルリアの感じ方からして、どうも気のせいや錯覚でもないのかなあと。何にせよ気配も意図もさっぱり見えないので、ちょっと不気味な感じですよね。