SIDE ONE ~ラノベの感想を日々書き連ねる~

ラノベの感想を日々書き連ねるブログ

家で無能と言われ続けた俺ですが、世界的には超有能だったようです2

[著者:kimimaro/イラスト:もきゅ/GA文庫]

 この作品タイトルって、主人公ジークの状況みたいなものを表しているんですが、正直前巻ほどはそんな彼の際立っていた個性が感じられなかったかなあと言う手応えでした。

 今回は冒険者として依頼を受けて、パーティメンバー達とそれをこなしているだけ、みたいな。物語的に動きは少なかったように思いました。規格外の魔物の討伐依頼中に、魔族の影がちらついた出来事もあったので、今はまだ『溜め』の段階なのかなと。

 ジークに関しては、もっと無自覚に『超有能』を前面に押し出すように振りまいた方が、強く印象に残ると思うんですけどね。謙虚と言うか控え目と言うか。むしろ自分は然程強くないと思い込んでいるから、ひけらかす真似はしないのかどうか。まあそう言う所はジークらしいと言える良さなのかな。

既刊感想:

どうしようもない先輩が今日も寝かせてくれない。

[著者:出井愛/イラスト:ゆきうなぎ/GA文庫]

 後輩男子主人公と先輩女子ヒロインが、明らかに両想いなのに「付き合ってないよ!」とか言い張りながら、なんだかんだでいちゃいちゃしまくっていて、『じゃあ付き合ってるって何なんだよ!』とか『一体何を見せられているんだ』とか、お約束の如くツッコミたくなる、じれったい系ラブコメです。

 王道かつお約束事満載ながら、なんかこう安定感がありますよね。遥の度重なるポンコツぶりに対し、秋斗「やれやれ」な呆れつつも満更でもない態度とか。安心してニヤニヤ眺めていられますよね。

 主に二人の会話と、それぞれの一人称視点の心情描写で描かれて行きます。弾むようなテンポの良い会話が、とにかく読んでいて楽しいですよね。このノリで、気になる続きも進んで行って欲しいです。

ラブコメ嫌いの俺が最高のヒロインにオトされるまで

[著者:なめこ印/イラスト:餡こたく/GA文庫]

 苗字は高橋、名前は公表されなかった主人公。彼が所属する廃部寸前の写真部に、何故か救いの手を差し伸べた、オタク気質の後輩ヒロイン・水澄さな。非オタクな陰キャカメラ好きの高橋が、陽キャオタクなさなにグイグイ来られて、戸惑いながらも少しずつ良い関係を築き上げて行くお話です。

 妙に印象に残ったのが、高橋って『コミュ障』『陰キャ』『ぼっち』と三拍子揃っていながら、いわゆる『オタク気質』をカケラも持ち合わせていない点。結構珍しいタイプの主人公だなあと思いました。

 高橋の過去と、さなの過去。それぞれいわくありげな様子を漂わせ、気にさせつつ引っ張って行く。二人の関係の進展をほのぼの平穏な雰囲気で描いていて、終始にこやかに眺めていられました。サクサク読み進められる話のテンポも良い感じでしたね。

君は初恋の人、の娘

[著者:機村械人/イラスト:いちかわはる/GA文庫]

 幼少期に好きだった幼馴染みの女の子への初恋は、告白する事も叶わないまま実らず終わる。それから十数年後、その『初恋の人』の娘と偶然出逢って、運命的な恋愛話に発展して行く……と言う展開。

 とりあえず、『初恋の人の娘』ことルナの言動が、どうにも気に食わなくて「うーん」て感じでした。だって、一悟に「困らせないし迷惑かけない」とか言っておきながら、めちゃくちゃ困らせて迷惑かけてるじゃねえか! ってなってしまったから。

 社会的、倫理的に恋人関係で付き合うのはアウトだよ、って一悟が親身に諭してるのに、全然聞きやしねえんだもんこの子。ルナの自己中行為で、一悟の仕事にも私生活にも悪影響を与えてるし。しかも『悪気がない』所が最大の問題なんですよねえ。

 まあ終盤でルナの境遇を聞いて、多少は理解出来る部分も見られたんですけど。このまま考えなしに、複雑な心境を抱えてしまっている一悟を振り回すようじゃ、ちょっとこの先ついて行けないかなあ。

86―エイティシックス―Ep.10 ―フラグメンタル・ネオテニー―

[著者:安里アサト/イラスト:しらび/電撃文庫]★

 シンの『今』を形成した、起源からの『過去』を辿って行く短編集。共和国のエイティシックス時代を振り返ると言う事は……と、まあ大体の雰囲気は予想出来てたので覚悟もキマってたわけですが。

 予想通りに相変わらずの胸クソ状況・展開で、結局各エピソードに触れる度に「うぎゃあ!」と心の中が暴れまくってました。ただ、現時点では未来に『救いがある』と知っているので、なんかもう色々と複雑な気持ちでぐちゃぐちゃになったりもしました。特に救われなかった人たちと、救えなかったシンを目の当たりにしてしまうと。どうしてもね。

 そんな中、ファイドのエピソードはちょっとした癒しみたいな感じで。これって、新事実でしょうかね? シンとファイドの関係性に、強い運命的なものを感じましたね。意外性では今回で一番、個人的にはメインの過去話よりも更に印象に残りました。

既刊感想: