SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

魔王城一限目

[著者:田口仙年堂/イラスト:朝未/ファミ通文庫]★★

 これって『英雄』が神格化されている王国の中で、現在の『魔王』を目指そうとする一人の男の話……なのかも知れない。無論エイゴはそんなの全く意識しちゃいないだろうけど、魔人の子供達の先生役になって保護し続ける事で、後々かつて魔王と呼ばれた存在に近付いてしまうんじゃないかなぁと。

 魔人の子供達は紛れもなく人間種族だという括りが最も興味深い所。その辺りを一般人にどれだけ訴えても理解して貰えない現状に、エイゴが子供達と接しながらどう踏み込んで行くかが見物。あと、ワーズ准将の言葉から、かつての英雄にも魔王にも評判どおりの表面上からは見えない何らかの裏がありそうだよなぁ。その点もちょっと気になる所か。

バカとテストと召喚獣5

[著者:井上堅二/イラスト:葉賀ユイ/ファミ通文庫]★★

 今回は明久と雄二のカップル押しか? 主人公そっちのけで何時の間にやら既成事実が出来上がってしまってる不思議。おおこわいこわい(棒読み)。

 3、5巻でちらっと名前出てほったらかしにされてた『玲』ってのは明久の姉ちゃんだったのね。てな具合で姉ちゃん襲来の回。年齢近い年上キャラって事でどう引っ掻き回してくれるかな? と楽しみに読んでみたんだけど……まあ期待通りの変人さんだったわ。終盤の「姉萌えさせるぜ!」なんて見え見えの魂胆もバッチリ決まっていて良かったな。

 試召戦争はお休みで、意外と真面目に試験勉強。で、明久らしい酷いオチに噴いた。結局明久がこのザマだったから姉ちゃんは同居するのかねぇ?

既刊感想:3.5