SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

ななてん。

[著者:藤原健市/イラスト:河原恵/ファミ通文庫]★

 全世界に点在する人格を持った空中島、そこに秘匿されている特殊人格<A>の存在。……と、世界観や設定が最初から大きく広がった割には、本編であまり重要事項としては触れられなかったような? そんな風に感じたのは、多分今回だけでは色々充分に語られず次に持ち越されてしまったからじゃないかなぁと。

 主に透が属する『八尋の会』の事と、美瑠が有するA能力の事。どっちも詳細は明かされないまま。結局美瑠の“常時不死能力”はあくまで灰史が契約を交わす事で分け与えた特殊能力であって、美瑠本来のA能力ではなかったんだよねぇ(とは言えヒントは目一杯出ていたので、確定は出来なくてもこういう能力じゃないか? という大凡の想像は付いてるけど)。

 そんな美瑠のA能力が今後の展開にどんな影響を及ぼすか? 問題はそこら辺。あとは透が何で『八尋の会』の言いなりになってるかってのも気になる所。