[著者:土屋つかさ/イラスト:ふゆの春秋/角川スニーカー文庫]★★
第12回スニーカー大賞『奨励賞』受賞作。
“魔術”或いは“魔術師”なる要素ってのは、誰がどれだけのアイディアを捻り出し続けようとも、更に新しいアイディアが尽きる事知らずで湧き出てくるもんだなぁ。そりゃ似通ってる部分はどうしてもあるだろうけど、独自の料理法によって幾らでも旨味を引き出せるもんだなぁ、と。新しく力強い可能性に感心する事頻り。ストーリー展開とキャラクター描写と魔術師設定とが非常に巧く噛み合っていて面白かった。
この物語の要である《論理魔術》の基本解釈と《論理魔術師》の実体に軽く触れ、安芸と遙を結び付けて絆をちょっとだけ深める所まで。続きは次巻以降をお楽しみに! な幕切れ。一冊できちっとケリつけて欲しかったのが本音だけど、これだけ伏線張って続ける気満々じゃ仕方ないかー。色々気になる所はあるのだけど、最も気になってるのは妹さんの素顔、かな?
放課後の魔術師(1)
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土屋つかさ 角川書店 2008年09月