SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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空戦魔導士候補生の教官1

[著者:諸星悠/イラスト:甘味みきひろ/富士見ファンタジア文庫]★★

 第24回後期ファンタジア大賞『金賞』受賞作。
 正体不明の異形『魔甲蟲』の脅威によって地上世
界で生きる術を奪われ、大地を天空に浮上させる技
術用いて辛くも滅亡の危機を逃れる人類達。そんな
浮遊都市で、対魔甲蟲殲滅の為に生み出されたのが
空戦魔導士と呼ばれる戦士達。これはとある空戦魔
導士のエキスパートが、空戦魔導士のおちこぼれ候
補生達を一人前に育て上げてゆく物語です。
 教官である主人公的立場から見たら、美少女育成
シミュレーションっぽい印象でしょうかねぇ。三人
の生徒は皆どうしようもない問題児ですが、手の掛
かる子ほど可愛くて面倒見たくなる心境でした。
 連戦連敗中の校内のランキング戦で初勝利を上げ
てやろう! みたいな展開でしたが、途中から大量
の魔甲蟲と戦う流れに切り替わっちゃいました。低
ランク生にしては少々出来過ぎかな? とも思いま
したが、そこは三人の性能の高さと、教官としての
カナタの有能さがあったからこそでしょうね。
 ちょっと気になったカナタの身体に起こった異変
については、詳細まで語られなかったので、その辺
りの事は続きで描かれるのを楽しみにしています。