SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う

[著者:昼熊/イラスト:加藤いつわ/角川スニーカー文庫]★★

 この発想に「すげえ」と唸らされました。本当に
凄いのは、自動販売機転生そのものより、それを主
人公に据えて動かしている事ではないでしょうか。
 人間を自動販売機に置き換えて、異世界で独自能
力無双している、と考えると何となくしっくり来る
ような。ただ、決定的に違うのは“他力に頼らざる
を得ない所”でしょうかね。作中でハッコンも最大
限の感謝の意を表して応えていますが、ラッミスに
出逢えた事が最大級の幸運だったと思いますよ。
 ちょっと気になってるのは、他力頼みなハッコン
の能力開発があまりに順調過ぎる点で。要は生前ど
れだけ知っていようとも、ネタ尽きるのが速まりは
しないだろうか、と。杞憂であって欲しいです。